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【読みもの】madabooks12月の選書(#2)「たゆたえども沈まず」原田マハ
【読みもの】
madabooks
12月の選書(#2)
「たゆたえども沈まず」原田マハ


ひさしぶりに、物語の世界に入り込んだ。そんな体験をくれた本

無職ライター3期生のあやこです。

本との出会いは、いつどこで訪れるか分からないものです。私がこの本を知ったのは、テレビでした。

私はテレビ朝日の『博士ちゃん』という番組が大好きなのですが、今年のお正月に「葛飾北斎に憧れすぎて、本気で北斎になりたいと思っている博士ちゃんが、オランダとイギリスで幻の北斎画を探す」という、特番を観まして。

番組の内容もとても面白くて、機会があればTVerでの視聴をおすすめしたいですが、ここでは本の話を。この葛飾北斎博士ちゃんと司会の芦田愛菜ちゃんが、口を揃えて『たゆたえども沈まず』を絶賛していたのです。私はとても興味をそそられて、早速読んでみたのでした。

 

時は近代の幕開け。これからの世界を見据え、単身でパリに飛び込んだ林忠正と、その彼を慕ってパリにやって来る重吉。画商として日本の浮世絵を世界に売り込もうとする彼らと、同じ画商として出会ったテオ、そしてテオの兄、フィンセント。彼らがどうその時代を生きたのかを追ううちに、一気に読んだ!というぐらい、物語に没頭して完走していました。

(実際は何回かに分けて読みましたが、途切れる感じがしませんでした)

印象派や浮世絵が当時「どう」だったのか、パリ万博のもたらした「何か」、その時代というものを感じられたように思いました。忠正や重吉、テオ、フィンセント、様々に生きる人々がいて、彼らの人生が交錯したから、生まれたものがあったのだ、と。

 

美術の教科書で見たゴッホは、彼が耳に「包帯を巻いた自画像」。

学生だった私は、精神を病む、というのは自分からは遠い世界で起こっていることだと思っていました。

大人になり、多少なりともひとの繊細さや生きざま、価値観というのは自分の想像を超えたところにある(分かるだなんて軽々しく言えない)、と知った自分で、この本を読めたことを嬉しく思います。

 

ここ二年、読んだ本をノートに記録するようにしています。

(画像:自分用に書いたので、文字が読みづらいかもしれませんが、よろしければ)

本の感想にとどまらず、あれ、あの時見た展覧会も印象派じゃなかったっけ…?とか、本を読んで気になったこととかを自由に書いています。自由に書いた結果、私は興味を芋づる式に広げていく性格なのだなぁ、という発見もありました。ゴッホの絵が見られる展覧会、近々ないかな。

 

本との出会いは、いつどこで訪れるか分かりません。その日を楽しみに、またゆる~くアンテナを立てて日々を過ごしていきたいと思うのです。

★書籍について

 出版社 ‏ : ‎ 幻冬舎

 発売日 ‏ : ‎ 2017/10/25

 単行本 ‏ : ‎ 408ページ

 寸法 ‏ : ‎ 19.5×13.8×2.8 cm

(私は背表紙の丸みを手に感じるのが好きなので単行本派ですが、文庫版もあります。持ち運びにも便利ですよね!あと、Amazon Audible(オーディオブック)も、目次が細かく分かれてない以外は素晴らしい朗読でした)

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主催

mada books

自分のやりたいことや好きなことに出会えていない

『まだ』の時間こそを楽しむ書店

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ひさしぶりに、物語の世界に入り込んだ。そんな体験をくれた本

無職ライター3期生のあやこです。

本との出会いは、いつどこで訪れるか分からないものです。私がこの本を知ったのは、テレビでした。

私はテレビ朝日の『博士ちゃん』という番組が大好きなのですが、今年のお正月に「葛飾北斎に憧れすぎて、本気で北斎になりたいと思っている博士ちゃんが、オランダとイギリスで幻の北斎画を探す」という、特番を観まして。

番組の内容もとても面白くて、機会があればTVerでの視聴をおすすめしたいですが、ここでは本の話を。この葛飾北斎博士ちゃんと司会の芦田愛菜ちゃんが、口を揃えて『たゆたえども沈まず』を絶賛していたのです。私はとても興味をそそられて、早速読んでみたのでした。

 

時は近代の幕開け。これからの世界を見据え、単身でパリに飛び込んだ林忠正と、その彼を慕ってパリにやって来る重吉。画商として日本の浮世絵を世界に売り込もうとする彼らと、同じ画商として出会ったテオ、そしてテオの兄、フィンセント。彼らがどうその時代を生きたのかを追ううちに、一気に読んだ!というぐらい、物語に没頭して完走していました。

(実際は何回かに分けて読みましたが、途切れる感じがしませんでした)

印象派や浮世絵が当時「どう」だったのか、パリ万博のもたらした「何か」、その時代というものを感じられたように思いました。忠正や重吉、テオ、フィンセント、様々に生きる人々がいて、彼らの人生が交錯したから、生まれたものがあったのだ、と。

 

美術の教科書で見たゴッホは、彼が耳に「包帯を巻いた自画像」。

学生だった私は、精神を病む、というのは自分からは遠い世界で起こっていることだと思っていました。

大人になり、多少なりともひとの繊細さや生きざま、価値観というのは自分の想像を超えたところにある(分かるだなんて軽々しく言えない)、と知った自分で、この本を読めたことを嬉しく思います。

 

ここ二年、読んだ本をノートに記録するようにしています。

(画像:自分用に書いたので、文字が読みづらいかもしれませんが、よろしければ)

本の感想にとどまらず、あれ、あの時見た展覧会も印象派じゃなかったっけ…?とか、本を読んで気になったこととかを自由に書いています。自由に書いた結果、私は興味を芋づる式に広げていく性格なのだなぁ、という発見もありました。ゴッホの絵が見られる展覧会、近々ないかな。

 

本との出会いは、いつどこで訪れるか分かりません。その日を楽しみに、またゆる~くアンテナを立てて日々を過ごしていきたいと思うのです。

★書籍について

 出版社 ‏ : ‎ 幻冬舎

 発売日 ‏ : ‎ 2017/10/25

 単行本 ‏ : ‎ 408ページ

 寸法 ‏ : ‎ 19.5×13.8×2.8 cm

(私は背表紙の丸みを手に感じるのが好きなので単行本派ですが、文庫版もあります。持ち運びにも便利ですよね!あと、Amazon Audible(オーディオブック)も、目次が細かく分かれてない以外は素晴らしい朗読でした)

【読みもの】 madabooks 12月の選書(#2) 「たゆたえども沈まず」原田マハ【読みもの】 madabooks 12月の選書(#2) 「たゆたえども沈まず」原田マハ

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